スラッグは日本語と英語どちらがSEOにいい?Google公式情報から考えるURLの決め方

そもそも「スラッグ」とは何なのか?
ブログを書いていると、記事タイトルや見出しほど目立たないのに、毎回ちょっと考えるものがある。URLの最後につける「スラッグ」だ。たとえばChatGPTのメモリーについての記事を作り、URLの末尾を「/chatgpt-memory/」とした場合、この「chatgpt-memory」の部分がスラッグである。WordPressなどのCMSでは記事を公開するときに設定できるので、知らないうちに使っている人も多いと思う。
では、このスラッグ、日本語で「/チャットGPT-メモリー/」のようにするのと、「/chatgpt-memory/」のように英語にするのと、どちらがいいのだろうか。何となくSEOを考えるなら英語、という気もする。私も最初はそう考えた。だがGoogleの公式資料を確認すると、少し話が違ってくる。
Googleは日本語のURLを普通に認めている
Google検索セントラルの「URL構造のベストプラクティス」では、URLには意味の分かる単語を使い、さらに「オーディエンスの言語」を使用することが推奨されている。しかも、日本語ユーザー向けなら日本語の単語をURLに使用してください、という説明とともに、日本語を含んだURLそのものが例として掲載されている。
つまり、日本語スラッグはSEO上よろしくないから英語に変えたほうがいい、という話ではない。少なくともGoogle自身はそう言っていない。さらにSEOスターターガイドを見ると、URLパスに含まれるキーワードそのものは、検索順位という観点ではほとんど影響しないと説明されている。となると「検索キーワードを英訳してスラッグに入れればSEOに強くなる」といったことを期待して、一生懸命英語を考える必要もあまりなさそうだ。
では日本語スラッグのほうがいいのか?
ここで話をひっくり返して、日本人向けの記事なのだから日本語のほうがいい、と結論づけたくなる。だが、こちらにも少し問題がある。
日本語はURLで扱えないわけではないが、内部的にはパーセントエンコードという形式に変換されることがある。ブラウザ上ではきれいな日本語に見えていても、コピーして別のサービスへ貼り付けると、「%E3%81…」のような長い文字列になることがある。もちろんリンクとしては機能するので、それ自体が致命的な問題ではない。ただ、メール、SNS、アクセス解析、サーバーログなど、URLそのものを見る場面では英数字だけのスラッグのほうが扱いやすい。つまり、日本語スラッグの弱点はSEOというより運用なのだと思う。
英語スラッグにも少し問題がある
では英語なら万能かというと、そうでもない。
日本語の記事タイトルを無理やり英訳すると、長くなったり、不自然な英語になったりする。たとえば「生成AIで仕事はどう変わるのか」を、タイトルを忠実に訳して長大な英文スラッグにする必要はない。
スラッグは記事タイトルの翻訳ではなく、記事を識別するラベルくらいに考えたほうがいい。
「生成AIで仕事はどう変わるのか」という記事なら「/generative-ai-work/」程度でも十分だろうし、「Claude Codeの使い方」であれば「/claude-code-guide/」くらいでいい。
Googleは単語の区切りにはアンダースコアではなくハイフンを推奨している。したがって「claude_code_guide」より「claude-code-guide」とするほうが素直だ。
結局、日本語と英語のどちらがいいのか
SEOだけを考えるなら、どちらでもいい、というのが一番近い答えだと思う。
日本語読者向けの記事に日本語スラッグを使うことはGoogleの推奨から外れていない。一方、英語だから検索順位が上がるという根拠も現在のGoogle公式情報からは見つからない。
ただし、ブログを長く運営することを考えるなら、私は短い英語スラッグを基本にするほうが扱いやすいと思う。SNSでURLを共有するとき、管理画面で探すとき、アクセス解析を見るとき、何年か後にサイトを移転するときなど、英数字だけのほうが何かと面倒が少ないからである。
| 比較 | 日本語スラッグ | 英語スラッグ |
|---|---|---|
| Google検索 | 問題なし | 問題なし |
| 日本人への分かりやすさ | 高い | 内容による |
| URLの共有 | エンコードで長くなる場合あり | 扱いやすい |
| 管理・ログ確認 | やや扱いにくい場合あり | 扱いやすい |
| おすすめ | 十分選択肢になる | 長期運営では無難 |
すでに日本語スラッグを使っているならどうする?
ここは意外に重要で、すでに公開済みの記事まで英語に直す必要はない。
URLを変更すると、それは単なる名称変更ではなく、Googleから見ればページの移転になる。どうしても変更するなら古いURLから新しいURLへ恒久的なリダイレクトを設定する必要がある。
日本語スラッグで普通に検索され、アクセスも来ている記事を「英語のほうがSEOに良さそうだから」という理由だけで変更するメリットはほぼない。むしろ変更作業を増やすだけになる可能性が高い。
私ならこうする
新しく日本語ブログを作るなら、スラッグは短い英語を基本にする。ただし、それは英語のほうがSEOに強いからではない。単純に、URLとして扱いやすいからだ。そして英語にする場合でも、記事タイトルを逐語訳する必要はない。記事の中心テーマを表す2〜4語程度を選び、小文字にしてハイフンでつなぐ。
- ChatGPTのメモリー機能 → chatgpt-memory
- AIエージェントとは何か → ai-agent
- 生成AIと著作権 → generative-ai-copyright
- Claude Codeの使い方 → claude-code-guide
日本語でも英語でも検索エンジンは理解できる時代になった。だからこそ、スラッグまで「SEOのための裏技」として考える必要はなくなっているのかもしれない。検索順位のためではなく、そのURLを何年も自分が扱うことを考えて決める。それくらいの距離感が、現在のスラッグにはちょうどいいように思う。
元情報・参考URL
Google検索セントラル「Google検索におけるURL構造のベストプラクティス」